調剤薬局に24時間対応している薬局があることをご存知の方は少ないかと思います。あるんです、24時間開局している薬局が。
コンビニの24時間は当たり前になっていますが、コンビニさえ時短の動きが進む世の中ではありますが….私はたった半年ですが、24時間対応薬局で働いていました。そこは大学病院前の門前薬局でした。
大手のチェーン店薬局だと24時間の薬局がちらほらあるみたいですね。
24時間の調剤薬局が爆誕した理由
病院側の院内薬局の業務を減らそうという理由があるようです。病院薬剤師もハードワークであり、人数が少なかったりします。そこで、夜間に緊急外来で受診した患者さんを院外で薬をもらう仕組みができました。患者さん的にはしんどくて受診しているので、できれば病院内で薬を受け取りたいのが本音ですよね。
もう一つの理由には、大人の事情があるみたいです。一部では特定できそうな情報なので、やはり言えません。ごめんなさい……世の中そんな話ばかりだと思いますが。
夜勤業務の大まかな流れ
月1で、1週間の夜間Weekが回ってきます。
23:00 出勤
働いている薬剤師におはようございます!お疲れさまです!と入れ替え
1:00 全機械の電源OFF&ON
ずっと付けっぱなしにしておくと、途中で動かなくなってしまうことがある
1:15 一包化の調剤・監査
在宅もあり、小児の5種類粉砕の90日分など時間がかかる処方は、夜勤の仕事に回ってきました。あとは終わり次第、勉強や掃除をします。
8:00 夜勤終了
9:00 帰宅 お風呂など身支度
10:00 就寝
17:00 起床
オペさんなし、薬剤師1人で対応していました。なので、入力作業や、調剤、監査、投薬、と全て全部しなければいけません。この時間帯に大体、10人はこない程度です。暇な時間が多いですが、なぜだか患者さんが集中して3組きてしまったり、小児が来てしまったりするんですよね。わからないことがあれば聞く人もおらず、不安を抱えて仕事をしていました。日勤が、先輩が多いのでどんだけ恵まれた環境なのだろうと、実感していました。
24時間調剤薬局の夜間帯にはどんな人が来るのか
老若男女問わず腹痛
牡蠣や鶏肉にあたり急性胃腸炎、軽度の盲腸、検査をしたが原因不明
小児の高熱や風邪症状
夜になると今まで元気だったが急に熱が39度、40度と上がってしまいます。そこで解熱剤を処方することが多かったです。咳がひどくなってステロイドのシロップが出ていたりしました。
突発で的な蕁麻疹
原因がわからない蕁麻疹が出ることはあります。食べ物?ストレス?金属?原因がわからない蕁麻疹は、夜間問わず一定数います。
私は、ニキビの医療用医薬品を塗ると、2回/2回中と必ず蕁麻疹が出ました。他は出たことはないんですけどね。よくわからないです。薬が合わなかったってことはいえます。
日中薬を受け取りに来れなかった人
大体の薬局は19時までだったり、遅くても21時だったりします。仕事や様々な理由で受け取りにこれない人がいます。よくある処方なら問題ないのですが、病院が薬局と離れているとほしい薬がすぐに受け取れないことが多いです。
※薬局には全ての薬を在庫しているわけではありません。
薬局に世の中の全種類が置いていない理由の記事はこちらです。
⇨ https://iamakiblog.com/薬剤師3年目が伝えたい、薬局の薬剤師はこんな/
薬についての電話の問い合わせ
意外と夜間に電話がかかってきました。
・解熱剤のんで熱が引かないからもう一回飲んでいいのか
薬を渡すときにも聞いているが、いざその場面になればいつ飲めばいいか戸惑ってしまいますよね。
・ビタミン剤とか飲んでいることに夜に気づいて問い合わせ
患者さんが薬を受け取ったときに、ビタミン剤を服用中だと言い忘れたことに気づいて、電話してくれたことがあります。確認することって大切。もちろん夜勤中は日勤の出来事を知らないので、カルテ(患者さん情報)を見てお答えします。
・不動産からの営業
かけてくるなー!て思っています。ドキドキを返して欲しい。
(例外)外国からの電話
夜中に電話あるとびっくりします。なんせ1人薬剤師ですから…あるとき電話がなったので電話にでようとると明らかに見たことのない番号があり調べてみると外国からの問い合わせでした。
24時間店舗で働いてみて
夜間帯1人の不安
1年目だったので、特に不安がありました。粉薬やステロイドが多かったので、ミスはできません。確認する人がいなかったので、調べたり色々しました。変な人がきたらどうしようだとか。特に何も起こらなかったのが幸いでした。あと、不審者や変な人がきたらどうしようという不安です。人間が1番怖いっていいますから。薬局に女子が1人でいるとわかると、強盗や変態がくる可能性もあります。出勤や帰宅するときが、とても怖かったです。
4組待たせることがあり、全集中していた
処方箋の入力から調剤、監査、投薬まで全て1人だったので、『なるべく早く、正確に』をモットーに体調の悪い患者さんを少しでも早く帰宅できるように励みました。1人10分以内にはお渡ししようと、目標にしていました。
意外と緊急外来で患者さんがくることがわかった
夜23時から朝の8時まで、約5-10組ほどが平均でコンスタントにきていました。夫婦できていたり、学生が1人できていたり、小児と親がきていたり、さまざまなひとが来局しました。
最後に
薬局薬剤師でまさか夜勤当番するとは思ってもみませんでした。生活としてはしんどかったです。日勤当番になったときに、体が戻らない・日中が眠いなど大変でした。1人暮らしだったので、夜勤だと人と話す機会が少なく、とても憂鬱でした。
総合的に、責任を持って仕事を遂行できたことは私にとって財産になりました。いい経験ができたと思っています。